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【採用担当が語る】人手不足なのになぜ企業は雇わないのか?その理由と背景に迫る

【採用担当が語る】人手不足なのになぜ企業は雇わないのか?その理由と背景に迫る

日本は現在、深刻な人手不足に直面しています。

特に中小企業やサービス業では、従業員が足りない状況が続いており、業務に支障をきたすケースも少なくありません。

しかし、それにもかかわらず多くの企業が新しい人材を積極的に採用しようとしないのはなぜでしょうか。

この記事では、人手不足にもかかわらず企業が採用に踏み切らない理由について、背景や課題を詳しく解説していきます。

私自身が現在、採用の担当もしており、
「自分的にはOKだけど、上層部がNG」
という人材も多く見てきたので、このあたりの会社のリアルもお話できればと思います。

人手不足なのに企業が雇用を渋る理由とは?

人手不足の状況でも、企業がすぐに人材を採用しないのにはさまざまな理由があります。

これには経済的な要因から、社会や労働環境の変化、企業の内部事情に至るまで多岐にわたる理由が含まれています。

人件費の増加が負担になる

多くの企業が新しい人材を雇うことを渋る大きな理由の一つに、「人件費の増加」があります。

特に中小企業にとって、人件費は企業の利益を圧迫する大きな要素です。

従業員の賃金だけでなく、福利厚生や社会保険料などのコストも考慮する必要があります。

これにより、企業は慎重に採用計画を立てざるを得ないのです。

労働生産性の低下を恐れている

新しい従業員を雇ったとしても、すぐに戦力として活躍できるとは限りません。

むしろ、教育や研修のコストがかかり、労働生産性が一時的に低下するリスクがあります。

このため、企業は教育コストをかけずに現有の従業員でなんとか業務を回そうとする傾向が見られます。

雇用の不確実性に対する不安

日本経済は不安定な要素が多く、企業にとって将来の景気が不透明です。

こうした不確実性がある中で、新たな人材を正社員として雇うことにはリスクが伴います。

契約社員やパートタイムの活用など、柔軟な雇用形態を選ぶ企業が増えているのも、このためです。

要するに「育てなくて良い自発的に動けるスーパーマン」を安く雇いたい

人を雇わないといけないと思う反面、前項のように採用を渋るケースがあります。

そのため、企業の本音としては
「初月から利益を必ず出してくれて、それでいて既存の社員の手を煩わせない人」
が、安くで手に入るなら欲しいのです。

私の会社はIT企業ですが、
「30代後半、未経験、ITパスポートは取得済み」
のレベルを一旦面接に上げようとしました。

30代だと、定年まで30年近くもあるので、人柄が良くて、学習意欲があるなら採用する価値は十分にあると思ったからです。

40代未経験でも、バリバリ仕事をしてきたような方の場合は、面接で判断しようと考えていました。

しかし、書類の段階でそれらの人員は上層部からNGを受けました。

理由は、
「使いづらい」
「お荷物社員になる可能性がある」
「教育にコストをかける価値を感じない」
などのような理由でした。(もっと柔らかい言い回しではありましたが)

このように、教育にかかるコストや一人前になるまでの手間(その期間赤字社員であること)を受け入れない人が多いようです。

私自身は、フリーで仕事をしていた経験も含めて
「キャリアはある程度の年齢になっても新しく作れる」
と考えていましたが、ずっとサラリーマンをやってきた人とはこのあたりの感覚が違うようです。

人手不足による業務の逼迫とその影響

人手不足の影響は、単に業務が回らないという問題にとどまりません。

企業にとっても、従業員にとっても、さまざまな影響が生じています。

従業員の負担が増える

人手不足の中で企業が人材を増やさない場合、現存の従業員の負担が増加します。

その結果、長時間労働過労が常態化し、従業員の心身の健康が損なわれるリスクも高まります。

これにより、企業内でのモチベーションが低下し、離職率が上昇するケースも見られます。

サービスの質や生産性が低下する

人手不足によって、業務効率が低下し、サービスの質や生産性に悪影響が出る可能性があります。

特に顧客対応が重要な業種では、顧客満足度の低下が顕著に現れることも。

結果として、企業のブランドイメージに悪影響が及び、売上や信頼が損なわれる恐れもあります。

実際現場も見ていて人を雇うことに難しさを感じる点

私自身は、採用活動をしながらも現場で働いています。

その両方の立場を踏まえた上で根本的に「人手不足なのに、人を雇わないこと」の原因を考えたいと思います。

育成が下手

会社として「人を育てる」ということが圧倒的に下手だと感じています。

私はこれまで中小企業数社で働いていますが、基本的にどこも人を育てるのが下手です。

「勝手に育ってね」

なんて環境で育つのは、よほど自分で考える能力があるか、将来に不安を感じている人だけです。

基本的には
「人は放っておくとサボる」
ということを前提に研修していく必要があります。

なぜなら、
「お金があれば仕事を辞める人が大半 = 仕事を好きで選んでいない」
からです。

そのため、会社側が育成する能力がなければ、人は育ちませんし、この考え方がなかったら、いつまで経っても
「勝手にできるようになるスーパーマン」
を待つだけの企業になってしまうでしょう。

長期的な目線で見ていない

多くのサラリーマンが
「目先の売上・利益・仕事の楽さ」
を優先してしまいがちです。

これは、部長クラスでも同じです。

私が見てきた会社にも、短期的な目線でしか見れない管理職や役員も多くいました。

そのため、
・半年後を見越した教育
・誰かが辞めたときのリスク回避
ができていません。

正直、これらを考慮するだけでも、
「人手不足で雇わない」
という状況は発生しないと思っています。

今人手が足りないということは、
「後数人辞めれば、一気に売上がやばくなる」
ということも多々あります。

そのため、長期的に考えることが会社に求められるのです。

持続可能な金額設定になっていない

売上や利益率が低すぎるのも、「人手が足りないのに人を雇わない」原因です。

例えば、利益率がギリギリの会社は、少しでも残業を減らしたいし、教育に回す時間もコストも無い。

結果として
「今の業務の中で時間を作って研修してほしい」
みたいな業務上の過負荷が生まれがちです。

そもそもの売上設定として
「プロジェクト単体で利益が出るかではなく、将来的にビジネスを回すための間接的な費用」
を含めて価格設定していない事も、この教育に手が回らない現状の根本的な理由でもあります。

社員と本音で話せていない

私自身もそうですが、会社に本音を話そうとは思っていません。

なぜなら、会社に言った所で現状が変わらないと思っているからです。

しかし、会社側からすると、この状態を放置すれば、離職率が上がります。

私の会社でも多いのが、
・本当はスキルの付く仕事がしたいのに、雑務ばかりやらされる
・将来的にどのようなキャリアを描けるのかわからない
という理由で転職した人は多いです。

私自身も、スキルアップや給料アップのための転職をしたことは多々あります。

このように、社員の本音を聞いた上で、会社としてそれをどのように真摯に受け止めるか。

これが重要になります。

どうすれば雇ってもらえるのか

こういった現代ですが、企業側に多くの問題があるものの、働く側にも問題が無いわけでは有りません。

では、どうすれば雇ってもらえるのでしょうか。

ここでは、私自身が数多く転職した経験と、採用側という両方の面を経験してきた上での
「雇いたい人」
の条件を挙げていきます。

実績が明確に語れる(ただし客観的に)

自分がこれまでやってきたことを話せるのは、面接で非常に有効です。

このときに、実務経験としてどのような経験をしたのかを話せると、面接の成功率は高くなります。

このときの注意点としては、客観的に語れるか・・・ということ。

客観的に見れば「ちょっとしか成果を出していない」ことを、自信満々に大袈裟に語る人がいますが、面接官としてはNGです。

実際、自信過剰で語る人は、警戒します。
(経歴を盛っているのではないかと)

なので、謙虚さと客観視ができている上で実績を語れるのかが重要になります。

フリーランスを経験してみる

個人的には、フリーランスを経験しておくのがオススメです。

未経験の人でも、フリーランスとして1年以上経験があるのであれば
・基本的なビジネススキル
・キャッシュフローなどお金の話
・営業スキルやコミュニケーション力
・それなりに高い技術力
がある程度あると判断します。

上記がすべて無いなら、1年という期間フリーランスでやっていくのは厳しいと考えているからです。

特に、未経験から異業種に転職する際には、こういった実績を作っておくと、転職しやすいのではないかと思います。

写真は正直最重要

個人的に、最近感じたことですが、履歴書の写真は最重要ポイントだと思います。

イケメン・美女である必要性は無いですが、(その方が有利であることは否定できませんが)「感じが良さそう」という印象を与えることは必須です。

面接に対する期待度がほぼ写真で決まると言っても過言では有りません。

無精髭や無愛想な顔での写真だけで書類選考を落とした事もあります。

上記のような人は、入社してからも仕事内容以外の勤務態度に問題があったり、人とのコミュニケーションにおいての問題が多かったりすると、個人的にも経験があります。

そのため、履歴書の内容もですが、写真は最も力をいれるべきポイントだと思います。

まとめ:人手不足解消には企業の柔軟な対応が鍵

人手不足の問題は、単に労働力が足りないだけではなく、企業の採用戦略や働き方の対応力が問われる課題です。

一方で、面接を受ける側もしっかりと準備や対策をすることで、正社員として雇ってもらえる可能性もありますので、是非意識して転職活動をしてみてください。

また、個人的な転職相談などもメッセージを頂ければ記事にしたり、メッセージとして返したりしますので、是非ご相談ください。

ABOUT ME
WEBライターこはく
WEBライターとして10年以上に渡って活動。 副業としての最高月収は40万円/月(執筆のみの収益) 『難しい話をわかりやすく』 をモットーに、毎月数十万字の執筆を行う。