転職活動をしていると「応募したい求人が全然見つからない」という状況に悩む方は多いです。
私も、今の会社からの転職を考えていましたが、求人が無いために一旦保留中です。
こうした時は、探し方や求める条件、価値観を見直すことが解決への第一歩になるかもしれません。
この記事では、私の実体験も含めて、求人が見つからない理由と対処法を詳しく解説します。
応募したい求人がない時は、探し方が悪い?
応募媒体が悪い
転職活動に使う媒体によって、見つかる求人の質や量が異なります。
例えば、大手求人サイトばかりに頼っていると、自分に合った細かい条件の求人を見逃すこともあります。
求人情報の質や量が媒体によって異なるため、求人検索には複数の媒体や、専門の転職サイトも併用することがおすすめです。
これは、私の会社でもそうですが、
「1つの転職サイトにしか登録していない」
ということは多々あります。
理由としては、
・管理が煩雑になる
・掲載料が無駄に高くなる
ということが挙げられます。
そのため、仮に理想の会社があったとしても、その会社が求人を出しているサイトに登録していないと、見つけることはできません。
また、転職エージェントの活用も選択肢の一つです。
特に最近は
「〇〇に強い転職サイト・エージェント」
という差別化が激しくなっています。
転職サイト側・転職エージェント側も競争が激しく、少しでも多くの転職者を出したいと考えているため、差別化してサービスを提供しているのです。
そのため、転職サイトを変えるだけでも、自分が求める求人が見つかる可能性はあります。
条件が多い
希望条件が多すぎる場合、それらに合致する求人は少なくなってしまいます。
条件を絞り込みすぎると、求人が見つかりにくくなるため、優先順位をつけることが大切です。
例えば
・年休120日以上
・土日祝休み
・給料30万円以上
・業務内容は楽なもの
・管理職にはならない
・責任の軽い仕事
など、1つ1つを満たす求人は存在する一方で、すべてを満たせる職場は難しいでしょう。
理想が高い
完璧な職場環境や条件を追い求めすぎると、理想が高くなりすぎて求人が見つからなくなることがあります。
企業には必ずメリットとデメリットがあり、どんな企業でも多少の妥協が必要です。
例えば、よくあるパターンは
「未経験の職種だけど、今の給料より下がるのは嫌」
というもの。
会社側の立場に立ってみると、一度正社員として雇うと、解雇が難しい日本で高い給料を出すのは
・実績がある人
・経験が豊富な人(同じ業界で)
というのが条件になります。
このように、理想が高くなってしまうと求人が見つからない可能性があります。
スキルが足りていない
求職者の理想が高い場合、企業が求めるスキルや経験が不足していると、応募できる求人が少なく感じるかもしれません。
よくあるのは
「〇〇の実務経験が3年以上」
のようなもの。
私がいるIT業界では、職種が細分化されており
「プログラミング経験があっても、データ分析の実務経験が無いと応募できない」
というような求人が存在します。
このように、自分のスキル不足が原因で応募できる(したい)求人が無いパターンもあります。
価値観が見えていない
「自分が本当に望んでいる働き方」や「職場の価値観」を明確にしないまま探していると、応募したい求人が見つからないことがあります。
例えば、今の仕事に不満がそれほどないけど
「なんとなく将来が不安だから、転職してスキルを付けたい」
という感じで転職活動をするときには、
・身につけたいスキルが何なのか
・そもそも不安はどこから来ているのか
ということが明確になりません。
そのため、求人をどれだけ見ても良し悪しがわからないのです。
これが、将来への不安が
「古い言語であるCOBOLの経験しかできない職場だから、将来的に稼げなくなるかも」
という不安なら、世間的に需要の高い言語や、新しい言語をいくつかできるような職場への転職が良いかもしれません。
反対に、
「新しい言語をやっている会社で働けてるけど、1つ1つのスキルが短期間でしか経験できず、浅い経験しかない」
ということが不安の原因であるなら、
「1つの言語で数十年運用しているような大手企業のプロジェクトに入る」
ということが理想になるかもしれません。
このように、転職するうえでは価値観が重要であり、この価値観を考えなければ、入りたい求人を見つけることが難しいのです。
応募したい求人がない時の対処法
では、応募したい求人が無いときには、どのような対処をするべきでしょう。
応募媒体を変えてみる
まずは、複数の応募媒体を使ってみるのがオススメです。
また、転職エージェントも複数利用することで、様々な求人を見ることができます。
同じ求人でも、媒体によって募集内容が異なることが有ります。
例えば私の会社でも、
「この媒体は経験者採用が多いと聞いたから、リーダー候補を募集しよう」
というように、見ている人の属性によって求人内容を変えます。
これは、会社の中で複数のポジションが必要な場合には、よくあることだと思います。
そのため、「業務内容は良いけど、給料が・・・」という場合、別の媒体だと条件が良い事も有り得るのです。
キャリアの方向性を考える
応募先が見つからない時こそ、今後のキャリアについてじっくり考える時間にすることも重要です。
自分がどのようなキャリアを目指しているかを再確認し、それに沿った求人を探すことで、より納得のいく転職活動が進められます。
特に、「5年後10年後にどのような仕事をしていたいか」「どのようなポジションで・どんな働き方をしたいか」は、しっかりと時間を掛けて考えるべきでしょう。
転職における価値観をしっかりと考えてみる
「年収」「仕事内容」「働き方」など、転職で何を重視するのかを整理しましょう。
価値観が明確になると、優先順位も自然に見えてきます。
このプロセスは、長期的な満足度につながる転職活動のために欠かせません。
よく言われるのは、
・働く場所
・年収
・業務内容
・日勤や夜勤など勤務体系
・残業時間
・休日数
などですが、これに加えて、
「将来の働き方」
についても、詳しく考えてみるのが良いです。
「今の職場での不満」を改めて考えてみる
転職を検討するきっかけは、現職の不満があることが多いです。
しかし、その不満が解消できる求人が見つからない場合、転職が本当に必要かどうかも考え直す機会です。
今の職場での問題を整理することで、次のステップが見えてくることもあります。
これは私自身の体験ですが、長期間転職活動をしていく中で
「今の会社でも、やりたいことができる可能性がある」
ということを感じました。
特に、会社の方針が変わって、プレイングマネージャーから専任のマネージメントをする様になる可能性が出てきたので、それが可能なら3割程度の不満は解消されます。
また、改めて考えたときに、
「不満を感じている部分を変えられるだけのポジションになる」
ということも1つの選択肢として出てきました。
幸い、私自身会社に評価されているので、そういった制度を変えられる可能性が出てきたのも、大きな心境の変化でした。
長期間転職を続ける覚悟をする
理想の求人がすぐには見つからない場合も多いです。
そうした時には、焦らず長期的な視点を持って転職活動を続ける覚悟も必要です。
急ぎすぎず、自分に合った求人が出るまで待つ姿勢が大切です。
私自身も、複数社内定をもらいましたが、急いて転職はせず、辞退して転職活動を続けています。
長期化してきた転職活動の中で
・自分が選ぶもの
・自分が捨てるもの
も徐々に明確になってきたように思います。
応募したい求人が無い状態で転職エージェントと話をするのはあり?
応募したい求人がない状態でも、転職エージェントに話を聞くのは、個人的に非常に良いと思っています。
というのも、転職エージェントは今すぐに転職を考えていない人でも
「将来の顧客」
になる可能性があり、しっかりと対応してくれます。
逆に、この段階でぞんざいに扱われるようであれば、その転職エージェントは止めたほうが良いくらいです。
質問されて初めて考えることも多い
転職エージェントとの面談を通じて、今まで気づかなかった自己分析の視点や、新しい発見が得られることがあります。
エージェントからの質問によって気付くことも多いため、求人がなくても相談してみる価値は十分にあります。
例えば私は、転職エージェントに今の状況や環境を話していく中で
「今の給料も、他社と比較していくと高い方」
であることを知りました。
他にも
「同じIT業界でも職種を変えるなら年収は100万円ほど下がる可能性が高い」
という事も、エージェントに聞いて初めて知りました。
転職市場の動向を見るための情報収集
エージェントとの対話を通じて、今の転職市場の状況や、自分のスキルがどのように評価されるかといった情報を得ることができます。
市場の動向を知ることで現実的な視点を持つきっかけとなります。
特にIT業界の場合には、新しい技術や職種がどんどん生まれてくるので、
「最近増えてきた職種」
などが、将来的な需要を探るうえでは重要になる可能性があります。
アウトプットすることで得られる気付きがある
エージェントと話すことで、自分の思いや理想を言葉にする機会が増えます。
このアウトプットによって、自分自身の考えが整理される効果も期待できるため、求人がなくても気軽にエージェントに相談するのは効果的です。
まとめ
今回は、転職するうえでの求人が見つからないときの対処法を見てきました。
良い求人がないと思っても、継続的に求人を見ていく中で、自分が求めているものや、ほしい環境などが明確になってきます。
そうなると、転職活動の方向性も決まりますし、反対に
「今の会社で頑張る」
という選択肢も出てくるでしょう。
是非、焦りすぎないように、じっくりと転職活動をしてみてください。