サラリーマンとして仕事をしていると、
「俺この仕事、すぐに辞めるから」
なんて発言をする人がたまにいます。
そういう人に限って、長く会社にいたりするんですけどね。笑
この「辞める辞める詐欺」の人って、どういう心理なのか。
また、こういう人が職場環境を悪くしているような場合は、どのように対処すればよいのかを考えたいと思います。
有能な人は退社を隠し、無能な人は退社をほのめかす
そもそもの話ですが、多くの場合有能な人が軽率に「辞める」ということを口に出すケースは少ないです。
過去、私が見てきた辞める辞める詐欺の人たちも、無能な人が多かったです。
特に多いのは、仕事をせずに雑談ばかりしているパターンの人です。
こういう人に限って、他の人の仕事を邪魔しながら
「俺、いつまでもこんな会社にしがみつく気ないから」
「俺、今いろんな会社からスカウトされてるんだよね」
なんてことをいいます。
こっちは、仕事してるんだけど・・・なんて思いながらも、強引に雑談をしてくるので、話を切ることもできず。。。
なんて経験をしている人は多いはずです。
ちなみにこの場合のスカウトは、転職サイトに登録しただけで、無差別的に送られてくるスカウトメールだったりします笑
そもそもの話で、本気で転職するなら、それを周りに言うメリットはないですよね。
むしろ、転職することを前提に会社が動けば、損をするのは自分です。
転職をすると公言する人を、出世させる会社はありませんし、その人がいなくても回る体制が整えられたら、それこそすることがなくなります。
では、なぜこのような発言をしているのでしょうか。
辞める辞める詐欺の人の心理
ここでは、そんな辞める辞める詐欺の人の心理を考えたいと思います。
自分が会社にとって重要でないという不安がある
辞める辞める詐欺の人として1つ目のパターンは、
「自分って、会社にとって必要のない人材なんじゃ・・・」
なんて不安を抱えています。
だからこそ、辞める発言をして
「〇〇さんに辞められると困るよ」
というお世辞的な発言を促し、
「自分は必要とされている」
と感じたいのです。
このタイプは、仕事そのものに対する不安というよりは
「今のまま仕事を続けていて良いのか」
と思う反面
「具体的に何をどう努力すればよいのか」
が見えていないパターンが多いです。
自分が仕事ができないことを認めたくない
次に、自分が無能であることを認めたくないタイプ。
このタイプは、
「俺は、本気を出せば仕事もできるし、出世もできる。
でも、今の会社では本気を出すほどの価値がないから、やっていないだけ。
仕事ができないんじゃなくて、やっていないだけ。」
というスタンスを取ろうとします。
そういう人ほど、本気でやってもできないですし、本気を出すタイミングなんて、そうそうこないですけどね。
基本的にこのタイプの人は、プライドが高くて使いにくいのも有り、且つスペックが高いわけではないですし、教えても素直に学習しない可能性があります。
会社に不満があり、且つ転職する能力(もしくは自信)がない
実際に会社に不満があるタイプの人にも、転職すると発言する人がいます。
ただ、こういう人は転職したいけど、勇気がなかったり、能力がない場合が多いです。
例えば、給料に不満があるけど、給料の高い仕事でついていけるだけの能力がない場合、
「給料が安いけど、人が良いから今の会社にいるだけ。
いざとなったらすぐにでも転職するから。」
なんて発言をします。
私自身が、実際に転職を何度もしているから言えますが、こんな発言をするよりも、すぐにでも転職できるように副業をガッツリやる方が建設的です。
そして、副業をガッツリやればやるほど、会社にバレないように不用意に転職をほのめかす発言はしないです。
その理由としては
1.副業が十分な収入になっていない場合、今切られると困るから
2.副業収入が十分な場合、そもそもいつでも辞められるので会社でのストレスが激減するから
ということ。
なので、こういう発言をする必要性自体がなくなるのです。
かまってちゃん
次に、かまってちゃんタイプ。
本当は不満もないものの、転職をほのめかす発言をすることで、一時的に注目を集めることができます。
それがわかっているからこその転職発言をする人も一定数存在します。
承認欲求強め
承認欲求が強い人も、転職をほのめかす発言が多いです。
例えば、
「他社からヘッドハンティングされている」
なんて話をすれば、多くの人からすごいと思われる。
こんな考えで転職発言をするのです。
このタイプは、かまってちゃんと似ているものの、
「単に話を聞いてほしいというよりも、周りからすごいと思われたい」
みたいなタイプです。
こういうタイプが求めているのは
「いやいや、〇〇さんがいないと仕事回らないじゃないですか!?絶対辞めないでくださいね。」
という言葉です。
辞める辞める詐欺の人がいるリスク
次に、辞める辞める詐欺の人が会社にいる事自体のリスクについてお話しておきます。
成長しない
1つ目のリスクとしては、その人自身が成長できないことです。
転職をほのめかすということは、基本的には今の仕事にやりがいや楽しさを感じていないことになります。
そういう人が、プライベートの時間や業務時間に意欲的に学ぶ姿勢があることは、ほとんど有りません。
(転職を隠して行うタイプの場合は、転職先で必要な仕事やフリーランスとしてやっていくための勉強はしています)
なので、
「成長しない」
→
「会社で重要な仕事を任せてもらえない」
→
「やりがいを感じない」
→
「勉強するモチベーションが無い」
→
「成長しない」
という負の無限ループに突入するのです。
周りの仕事の妨害
転職をほのめかすパターンとしては、仕事中にそういう発言をする人が多いです。
飲み会で発言するパターンもありますが、昨今は飲み会が減ってきていることもあって、職場で発言する人の方が増えていると考えられます。
そうなると、他の人の仕事が愚痴につきあわされて邪魔されます。
これが、会社にとって非常に厄介なことでしょう。
特に新人が影響されやすい
周りの人も影響される可能性が高いですが、特に新人ほど社会人としての経験が少ない分
「何年も上の先輩がこんなに愚痴を言っているウチの会社ってやばいんじゃない?」
なんて感じて転職をしてしまう可能性があります。
そのため、放置していると人材流出のリスクにもつながってくるのです。
仕事を頼みにくくなる
ここまででお話したように、基本的に
・モチベーションが低い
・やる気がない
・能力が低い
という人が多いので、仕事を頼みにくくなるケースが多いです。
雑務を渡しても良いのですが、それはそれで文句が多くなる。
かといって、重要な仕事を任せられる程の能力はない。
このジレンマに陥る管理職も多いのではないでしょうか。
辞める辞める詐欺の人がうざい場合の対処方法
さて、こういう辞める辞める詐欺の人が職場にいると、うざいと感じることも多いでしょう。
では、そういった場合にはどのような対処をするべきなのでしょうか。
とにかく不安や不満を個別で聞いてあげる
1つ目の対処法は、不平不満を真摯に取り合ってあげることです。
単に不満があるだけのタイプだと、聞いてもらえただけでもプラスに働くこともあります。
また、話を聞いていく中で
「同じ不満を持っている人が多い」
と感じた場合は、それを改善することで職場環境を大きく改善できるため、非常に有益なことがあります。
指導係を任せてみる
承認欲求が強いパターンや、会社から重要な人材と思われたいパターンの人には、新人の指導係を任せると頑張ってくれる可能性があります。
新人を教えることで、自分自身の知識の整理が行われることに加えて、承認欲求を満たしてくれる可能性があります。
特に新人がお世辞上手だったりすると、かなり承認欲求が満たされます。
また、指導を任せる事自体は、新たな業務をやるわけではないので、仮に辞めてもダメージが少ないというメリットもあります。
会社での仕事のやりがいを深堀りしてあげる
会社でのやりがいを探してあげることも、辞める辞める詐欺の人には効果的です。
仕事において嫌なところがあるのは当然で、その中でやりがいが見つかってくると変わる人もいます。
こういうタイプは、そもそも思慮が浅く、やりがいや自分のスキルアップに対しての観念が薄いので、丁寧にヒアリングをしてあげることが重要になります。
その人を活かせるポジションを作ってあげる
辞める辞める詐欺の人は、自分の能力が今の会社で発揮できていないと感じていることも多いので、その人の向き不向きを考慮した仕事を与えてあげることも有効です。
ただ、行き過ぎた優遇は、
「言ったもんがち」
の雰囲気が作られてしまうので、他の社員の不平不満を生む可能性があります。
そのため、単に配置換えというよりは、責任もセットで渡すことが重要になるでしょう。
最終手段は社内ニートにする
それでも改善しないパターンの人は、最終的には社内ニートにしていくのがベストです。
この人に時間を使うこと自体も会社としてマイナスですし、一定数はこういう人がいるのは仕方のないことです。
なので、できるだけ他の人の負担が減るように、社内ニートにして、簡単な雑務だけを渡すようにするのがおすすめです。
ただ、このとき労基に訴えられて不利にならないような内容の仕事を振るのが良いでしょう。
まとめ
今回は、辞める辞める詐欺の人の心理や対処法について見てきました。
こういった人が会社にいる事自体は珍しく有りませんが、意外と大きなリスクがあるので、しっかりと対処しておくのがおすすめです。