今回は、「セルフバック」です。
このセルフバックという副業は、よく初心者におすすめされる方法です。
しかし、実際に紹介されるのは、良い面ばかりのケースが多々あります。
今回は、セルフバックのデメリットにも焦点を当てながら説明していきたいと思います。
セルフバックとは
セルフバックとは、アフィリエイトの1つで
「自分が購入した商品やサービスに対してキャッシュバックがもらえる方法」
です。
アフィリエイトは広告を自分のサイトやブログに貼って、広告収入を得る副業方法で、この時に利用する業者を
「ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)」
と呼びます。
セルフバックは、「自己アフィリエイト」や「セルフアフィリエイト」などと呼ばれることもあり、どれも意味合いは一緒です。
このセルフバックは、通常のアフィリエイトと異なり、自分のサイトやブログを持っていなくても利用できます。
よくあるセルフバックの対象としては、
・クレジットカードの作成
・FX口座の開設
・保険や不動産投資の資料請求
・投資セミナーへの参加
・商品購入
・月額サービスへの加入
などがあります。
その中でも、クレジットカードの作成やFX口座の開設、保険や不動産投資に関しては、自分の持ち出しがほとんどありません。
(FX口座は一時的に自分のお金を入金する必要がありますが、取引で損をしない限り戻ってきます)
そのため、一般的に副業で利用されるのはこれらです。
場合によっては、こういった名前がない場合もあります。
例えば、歩いた歩数や移動距離がポイントになる「トリマ」というアプリがあるのですが、このアプリでも
「ミッション」
という形で、クレジットカードなどを作って、数千円分のポイントが貰えるような仕組みがあります。
これも、実質セルフバックと同じ様な仕組みです。
ただ、この方法はおすすめできません。
理由は、これらのアプリもASPを経由している可能性が高く、マージンを取られている可能性が高いからです。
例えば、自分でASPに登録してクレジットカードを作る場合のお金の流れは、
クレジットカード会社 → ASP → 自分
になりますが、ASP以外のアプリなどを利用した場合は
クレジットカード会社 → ASP → アプリ → 自分
になります。
アプリ会社も、広告料が得られるからこそ紹介しているのですが、体感的には1~2割程度マージンを取られている様に思います。
セルフバックのメリット
さて、次にセルフバックのメリットを説明します。
この記事では「デメリット」に重きを置きたいので、ざっくりだけ説明していきます。
誰でも簡単に稼げる
誰でも出来るのがセルフバックのメリットです。
登録審査などが不要なケースも多く、スキルや知識も必要ありません。
だからこそ、多くの副業本で初心者向けとして紹介されています。
短期である程度の資金が作れる
セルフバックは、クレジットカードやFX口座の開設をメインにすると、ある程度の金額が稼げます。
私も昔やっていましたが、月に20万円ほど稼げました。
(ただ、後述するデメリットがあって、続けられませんでしたが)
初心者でも、これだけ副業で稼げる。
そういうPRのされ方をすることも多いです。
自分が欲しい物を安く買える可能性がある
先程紹介しましたが、セルフバックの中には
「商品を購入して、キャッシュバックを得る」
というタイプもあります。
この場合は、商品代金を考えるとマイナスになるのですが、元々欲しかった物を買ってキャッシュバックを得られる可能性があります。
例えば、この記事を書いている現在、大手ASPの「A8.net」では、au PAY マーケットのセルフバックで、
「購入金額の4%」
がキャッシュバックされます。
(キャンペーン期間のようで、通常は2%です)
そうなると、4%引きで購入できることになります。
利用できる場所は限定されますが、安く購入できるのは、魅力的ですね。
即金性がある
通常、副業で稼げる様になるまでには、結構な時間や労力が必要です。
しかし、セルフバックであれば、即日利益を出すことが可能で、報酬の確定も1ヶ月以内に完了できる可能性があります。
それぞれの案件で条件があり、その条件を満たすために期間が多少かかりますが、
(例えば、キャンセルやいたずらで登録したのではないかを判断するため)
副業の中ではかなり即金性がある方法と言えます。
セルフバックのデメリット
次に、セルフバックのデメリットです。
実は、多くの人があまり説明してくれないデメリットが有り、それを知らずにやってしまうと、痛い目を見る人もいます。
長期的に稼ぎ続けるのは無理
まずはじめに、長期的に稼ぎ続けることが困難であることが大きなデメリットです。
クレジットカードやFX口座を開設するのが、効率的なセルフバックの方法ですが、これらは1回だけしか稼げません。
複数のクレジットカードを作ったとしても、クレジットカードの種類にも限度があります。
例えばASPの最大手の「A8.net」では、クレジットカードのセルフバック案件は現在70件です。
また、高額な報酬がもらえるカードは更に限られており、実際に稼げる案件は10件前後でしょう。
(クレジットカードを作って1000円前後しかもらえない案件も多数あります)
基本的には、「初回カード作成」での報酬なので、1度セルフバックをすれば、今後同じカードでの報酬は得られません。
これが、セルフバックが稼ぎ続けられない理由です。
作業が面倒くさい
次に、作業の面倒臭さです。
クレジットカードの作成やFX口座の開設などの高額な案件は、個人情報の提出や、勤め先の確認などがあります。
これらの作業は、地味に面倒くさいのが特徴です。
不要なクレジットカードが増える
次に、不要なクレジットカードが増えること。
「いくつあっても年会費がなかったら、困らないでしょ」
なんて考える人もいるかもしれません。
実際、過去の私もそんな感じでした。
しかし、不要なクレジットカードが増えれば、それらの住所変更が必要になる可能性がありますし、1枚無くなっていても、わからなくなります。
また、年会費が数百円あるようなカードの方が報酬額が高いケースも多く、解約忘れによる少しずつ毎年赤字になる可能性があります。
FX口座開設には注意が必要
FX口座開設の場合には、特に注意が必要です。
FX口座のセルフバックの条件として
「10万円入金後、10回以上トレードした場合」
のようなパターンがあります。
この時に、FXには手数料として「スプレッド」という物があるのですが、この手数料分を赤字覚悟で、淡々と取引を出来れば、結果的には黒字になります。
しかし、反対に
「ちょっとだけ待てば、スプレッド以上にプラスになるかも・・・」
なんて淡い期待を持ってしまえば、結果的にセルフバック以上の赤字になる可能性があります。
FX会社も、一定数の人がセルフバックの後も継続してFXを行い、結果としてセルフバック金額以上の手数料が取れるとわかっているから、高額な報酬を用意しているのです。
これを知らずに、不用意に取引をしてしまうのは、非常に怖いです。
個人情報が流出する
次に、個人情報の流出に関して。
特に不動産投資などの一括請求で起こりますが、登録した電話に何度も営業電話がかかってきます。
私自身も、携帯番号を変えておらず、10年近く前にセルフバックをした際の営業電話が未だにかかってきます。
恐らく、一括請求サイトから情報が流出しているのでしょうが、その会社が今ではわからない上に、不動産会社に
「どこからその電話番号を知りましたか?」
と聞いても答えてくれません。
(法的に大丈夫なのでしょうか?)
一時的なお金に流されて、長期的に面倒なことに巻き込まれない様にする必要があるでしょう。
報酬が得られないケースも
次に、セルフバックは条件次第では、報酬が得られないケースもあります。
例えば、私が過去体験したケースでは、不動産投資のセミナーに参加し、報酬を得るものでした。
この時に、ちゃんと条件を満たしていたはずなのですが、
「本気で投資をする気が感じられず、報酬目的であると判断したため」
という理由で、却下されました。
もちろん、報酬目的でやっているのですが、こういった微妙なニュアンスの条件もあるので、注意しましょう。
セルフバックの具体的なやり方
では、具体的にセルフバックをするには、どの様な手順が必要なのでしょうか。
ASPに登録する
まずは、ASPに登録していきます。
この時に注意するべき点としては、
「複数のサイトを利用しない」
という事。
基本的にASPには、「最低出金額」というものがあります。
1000円や5000円など、ASPによって違いますが、
・規定の金額以上じゃないと振込みが出来ない
・規定の金額以下の場合は手数料が高い
というルールがあります。
そのため、出来るだけ1つのサイトに絞って、収益を固める方が良いです。
個人的なおすすめは、業界でも最大手の「A8.net」です。
業界最大手なので、広告の数も多いです。
広告数が多いということは、それだけセルフバックの案件数も多く、稼ぎやすいです。
また、色々な所に登録するのは、シンプルに面倒くさいですし、個人情報をあちこちに登録するのはおすすめできません。
このあたりは、個人的に複数のサイトに登録してしまった上での失敗談です。
A8.net
セルフバック案件を探す
次に、セルフバックが出来る案件を探します。
A8.netの場合は、セルフバックが出来る案件ばかりを集めたコーナーがあります。
上記のヘッダーの右側にセルフバックがあり、これを開くと、現在募集されているセルフバック案件が出てきます。
その中でも、カテゴリ分けがされており、自分がやりたいジャンルを選択できます。
できればキャンペーン中のものを選ぶ
余裕があれば、キャンペーン中の案件を選ぶのが良いです。
その期間は、報酬が2倍・3倍になることもよくあるので、選別していきます。
クレジットカードは月に1枚程度にする
クレジットカード案件は、高額の物が多いのは、前述していますが、1ヶ月の間に多数のカードを作るのはおすすめできません。
クレジットカード作成の際に、勤務先に確認の電話がいく可能性もあり、複数から電話がかかってくれば、不審に思われる可能性もあります。
また、クレジットカードを多数作ることで、クレジットスコアの低下に繋がる可能性があります。
条件を確認する
次に、成約条件を確認します。
前述したように、ちょっとでも条件を満たしていないと、報酬が得られませんので、ここはしっかり確認しておきましょう。
実際に申し込みなどをする
セルフバックの画面に、
「セルフバックを行う」
というボタンがあり、そこから申込みが出来ます。
(実際のセルフバック企業のサイトに飛びます。)
そのリンクから行くことで、誰がセルフバックをしたのかを判断しているため、きちんと正規のルートで申し込みを行いましょう。
報酬確定を待つ
条件を満たしたら、後は報酬の確定を待つだけです。
これらの確認は、通常1ヶ月~2ヶ月ほどかかるため、忘れた頃に振り込まれる感覚です。
ただ、確定しているかは、管理画面から随時確認しておきましょう。
まとめ
今回は、セルフバックについて、デメリットをメインに見てきました。
どんな副業にも、メリットもデメリットもあるものの、セルフバック自体は
・短期的にしか稼げない
・スキルなども身につかない
ということがあるので、個人的にはおすすめしません。
場合によっては、セルフバックで種銭を作って物販などの仕入れ費用にするなども考えられますが、長期的な事を考えると、あまりおすすめできません。
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