こんにちは。こはくです。
今回は、「SDS法」について説明していきます。
SDS法は、文章を書いたり、口頭で説明する際の型の一つです。
この方法を知らずに説明していたり、不向きな型で説明することで
・相手の理解を得られない
・相手が自分の思うような行動をしてくれない
など、不利益を被っている人も少なくありません。
そこで今回は、このSDS法の説明や、適した利用シーン、メリット・デメリットや例文を見ていきましょう。
SDS法とは
まずは、SDS法とは何かを説明します。
SDS法は、下記の3つを合わせた表現になります。
Summary:概要
Details:詳細
Summary:要点
1.最初に文章全体の概要を説明する
2.次に、その詳細を説明していく
3.最後に要点をまとめる
この構成で作る文章です。
このSDS法は、「文章を伝えやすくする」役割があります。
SDS法が伝わりやすい4つの理由
このSDS法が、なぜ伝わりやすいのか。
それには、大きく4つの理由があります。
最初に概要がわかる
最初に、概要がわかる事が1つ目の理由です。
普段の会話でも、
「聞いて、今日Aさんが会社辞めちゃったんだ。理由はね・・・」
と話し始められるのと、
「今日朝から〇〇してて、そしたら街で部長に会っちゃって・・・。で、結局Aさん、それが理由で会社辞めちゃったんだ」
と話し始められるのでは、聞く側としても
「Aさんが会社を辞めた」
という前提条件を知った状態で聴けるか否か。
この違いが生じます。
これが、その後の文章の意味を理解するのに大きく関わってきます。
基本的に、人は文章を単体で理解しているのではありません。
前の文章や、過去に聞いた話と併せて理解するのが普通です。
例えば
「Aさんが仕事を辞めた」
という文に対して、その前の文章が
「Aさんとすごく仲が良かった」
なら、この文書の意味は哀しいになる可能性が高いです。
(それ以外の文章があれば変わってきますが)
一方で、前の文章が
「Aさんがすごく嫌な奴だ」
だと、辞めてくれて嬉しいという感情になります。
この様に、文章は単体では本当の意味がわからず、前提となる条件があるかないかで、受け手に与える印象が変わります。
だからこそ、最初に概要を知っておくことは、非常に重要なのです。
受け手はある程度テーマが絞られた状態で聴ける(見れる)
受け手が、聞く上でテーマを絞れるのも大きな理由です。
例えば
「今日、面白いことがあったんだよ」
という話出しだと、その後の文章でも面白い事を探すように聞きます。
もしくは、面白い事の伏線を探しながら聞くでしょう。
この様に、受け手はテーマが絞られていると、
「これ、何の話なの?」
という混乱を避けることが出来るのです。
混乱した状態で話を聞くと、どうしても相手の理解力が落ちるのです。
最短で無駄が無い
SDS法は、概要・詳細・要点という非常にシンプルな構成です。
このシンプルで無駄のない構成は、聞き手としても聞きやすいです。
特に最近の若い人は、活字離れやせっかちさが促進しているとされており、短く文章を伝えることは、非常に重要と考えられます。
再度要点がわかる
詳細を説明するだけでなく、最終的な要点をまとめてくれる事で、理解が深まります。
更に、要点を見て
「あれ?そんなこと言ってたっけ?」
となれば、再度詳細を確認することも出来ます。
これは、詳細が長くなればなるほど、
「最初の方で言ったことを忘れかけている」
という点を補えるので、理解しやすいのです。
SDS法に適した利用シーンと利用例
SDS法に適した利用シーンは、
「ある程度簡単な内容を簡潔に伝えること」
です。
例1:商品説明の例
【概要】
今回は、新商品の〇〇についてお話します。
【詳細】
この商品は、最新技術を使い、3年間の実験と検証を重ねて完成しました。
この商品を使うことで、ユーザーは・・・・・という効果を得られ、
更には・・・・というメリットもあります。
金額としては・・・。
【要点】
この商品のメリットを再度お話すると
1.・・・・
2.・・・・
3.・・・・
というものでした。
是非、ご検討ください。
例2:自己紹介・自己PR
【概要】
私の長所は、「多くの人を巻き込んで大きな仕事をすること」です。
【詳細】
私が学生時代、サッカー部のキャプテンをしていました。
チームでのスポートを通して、・・・ということを学んできました。
結果的に、チームは初の全国大会出場を果たしました。
また、クラスでも中心となり文化祭などのイベントを成功させ、
その際にも、全員の役割分担の指示や、円滑に回るような工夫をしてきました。
【要点】
この様に、「多くの人を巻き込んで大きな仕事をすること」が自分の長所であり、
これを御社で活かして活きたいと考えています。
例3:SDS法について
【概要】
SDS法は、シンプルにわかりやすく文章を伝える方法です。
【詳細】
その構成は、
S:概要
D:詳細
S:要点
となっており、相手が理解しやすい表現です。
伝わりやすい理由としては、・・・
【要点】
この様に、SDS法はわかりやすい文章の伝え方ですので、是非使ってみてください。
SDS法のメリット/デメリット
さて、ここまでSDS法の概要や使い方の例を見てきましたが、更にメリットとデメリットも見ていきましょう。
SDS法のメリット
メリットは、先程から挙がっている様に、
「文章を簡単に伝えることが出来る」
という点が1つ。
そして、2つ目は、
「短い時間(文章)で伝えることができる」
点です。
忙しい現代人に取って、長い時間拘束されると言うのは、デメリットも大きいです。
特に仕事では「端的に伝える」ということが重要視される場面でも多く、SDS法が役立つ場面が多いです。
そして、3つ目のメリットは
「柔らかい印象を与える」
点です。
プレゼンテーションなどのような硬さはなく、雑談ほどの緩さも無い。
適度な報連相でも使いやすい印象を与えてくれます。
SDS法のデメリット
SDS法のデメリットは3つあります。
1つは、「難しい事を説明すると理解が得にくい」点。
SDS法では、簡単に無駄なく内容を伝える反面、この構成で難しい話をすると、どうしても相手の理解が得にくいケースがあります。
2つ目は、「利用用途が限定される」点。
物語や、起承転結のある話では、SDS法は向きません。
(最初にネタバレしてしまう可能性があります)
3つ目は、「相手に行動してもらう」などが難しい点。
文章の多くは、「目的」があります。
例えば、WEBサイトで文章を書く際には、
「ユーザーに商品を購入してもらう」
などの目的があります。
しかし、SDS法は、簡潔に理解できても、ユーザーが次の行動に繋げにくいというデメリットがあります。
4つ目は、「主張を伝えにくい」点。
相手に行動を促す事と同様に、主張が伝えにくいのもSDS法のデメリット。
テーマに対して、簡潔な説明をすることには向いていますが、主張を入れてしまうと、主張の理由を話す必要があるなど、SDS法からは離れていってしまいます。
PREP法との使い分け
次に、SDS法以外の文章構成との比較をしていきます。
まずは、「PREP法」。
PREP法は、
Point:結論
Reason:理由
Example:具体例
Point:結論
から構成される文章です。
まず、最初に持ってくるのが、
「結論」か「概要」
かの違いがあります。
つまり、デメリットの部分でも挙げた「主張を伝えにくい」という点では、PREP法の方が向いています。
更に、その理由や具体例が書かれることから、
「難しい言葉や概念でもしっかりと説明できる」
という点での違いがあります。
この記事では「SDS法」を説明していますが、これまで文章の型を意識していなかった人に関しては、
・これって、具体的に何を書けばいいの?
・どういう時に役立つの?
・なぜ必要なの?
などの疑問が湧いてきます。
これらの疑問を解消するためには、具体例を出すのが最適です。
そのため、こういった「難しい事を丁寧に説明する」上では、PREP法の方が向いています。
DESC法との使い分け
DESC法とは、
Describe:描写する
Explain:説明する
Specify:提案する
Choose:選ぶ
という構成で、相手を納得させて次の行動を促すような方法です。
この方法では、「提案」や「選ぶ」という工程があるのが、SDS法との大きな違いで、無限にある選択肢の中から、相手に行動してもらうために、選択肢を狭める様な書き方です。
DESC法は、例えば商品紹介などで利用しやすく、SDS法では
「商品をわかりやすく説明する」
のに対して、
「買ってもらうための情報提供をする」
という違いがあります。
文章の目的によって、使い分けることが可能です。
例えば、同じ商品に対する説明でも、
社内の人間に向けた説明はSDS法。
お客さんに対してはDESC法。
というように、「誰に対して」「何を目的にした」説明かで変わるのです。
まとめ
今回は、SDS法という文章の書き方について説明してきました。
文章の型は、特に初心者にとって非常にありがたい存在です。
文章の目的や読み手の設定をしたら、ある程度どの型で説明するべきかが決まります。
この型に当てはめるだけで、簡単に文章作成が出来るでしょう。
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