仕事

昇給が5000円って低すぎる?平均昇給額と昇給するための方法

昇給が5000円って低すぎる?平均昇給額と昇給するための方法

日本は現在、不況と言われていますが、
「自分の昇給額ってどうなんだろ?」
と感じる人も多いのではないでしょうか。

特に最近は、物価の高騰の影響で、昇給がなければ生活が苦しいと感じる人も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな日本の企業においての
「昇給」
を見ていきましょう。

日本は未だに年功序列で給与が決まっている

日本の多くの企業が今でも
「年功序列」
を行っています。

メディアの中には、既に年功序列が終わったと表現する所も多いですが、個人的にはまだまだ年功序列が残っていると思っています。

あなたの会社はどうですか?

年齢給が存在したり、職務年数によって基本給が変わったり、給与テーブルがあって、
「今年を基準に上がるOR下がる」
を計算していたりしませんか?

今年を基準に給料が上がる場合、
「結局在籍年数が給料に関係してくる」
と言わざるを得ません。

確かに、大手でもリストラをするなど
「終身雇用」
はなくなったと言えるでしょう。

でも、終身雇用と年功序列がセットだったからこそ、ある程度の生活が担保できていましたが、年功序列は残っているのに、終身雇用はなくなっている。

これでは、日本のサラリーマンの現状は非常に厳しいものにならざるを得ないのです。

日本の昇給額の平均は5000円台?

では、そんな日本の昇給額は、どのくらいが平均なのでしょうか?

一昔前は、
「年齢 × 1万円」
が優良企業の基準なんて言われることもありました。

そうなると、昔は昇給額が1万円程度あるのが普通だったのでしょう。

一方で、現代はこんなに多くの昇給は難しい。

なんて感じる人も多いはずです。

仮にあなたが22歳で就職をして、現在32歳だったとすると、単純に月収18万円から28万円になっている計算。

42歳であれば、38万円。

中にはそういう人もいるでしょうが、少数派です。

何なら、今の私のサラリーマンとしての給料も、管理職手当をもらっていなければ、この金額に到達していません。

つまり、きちんと会社で出世が出来ていなければ、昇給額は一気に下がります。

経団連の情報によれば、2021年の平均の昇給額は、5887円ということでした。

ただし、この統計は461社の平均で、7割以上が500人以上従業員数がいる企業ということです。

そのため、中小零細企業はもっと昇給額が低いと考えられ、5000円を下回る事も多いのではないかと思います。

日本の昇給構造の問題点

年功序列が基本となっている多くの日本企業。

しかし、この昇給構造が非常に大きな問題だと感じています。

それは、
「給料を上げにくいし下げにくい」
ということ。

日本は、労働基準法によって、労働者がしっかり守られています。

そのため、会社は簡単にクビを言い渡すことが出来ません。

極論、どんな無能でも、雇ってしまったからには、ずっと働かれる可能性があります。

今どきは、簡単にSNSで情報が拡散されてしまうので、下手に圧をかけようものなら、会社のイメージを下げてしまう可能性もあるでしょう。

そして、この辞めさせられない事に関連してくるのが、昇給。

無能がもしも簡単にクビに出来れば、有能な社員に還元することも可能です。

それが出来ない。

更には、クビに出来ないからこそ、
「もしも会社が将来的に経営が厳しくなったときの備え」
としての内部留保も加速する。

高齢者が多くなってくるのも大きな問題

そして、仮に給与テーブルそのものを変えるとなっても、多くの人は
「もしも自分たちが新卒からそのテーブルだったら、今までもらえてたはずなのに、損をした」
と感じてしまいます。

これが、年齢層の高い企業なら、声が大きくなります。

「そんな事で会社のお金を使うなら、自分たちの退職金を増やせ」

など、課長や部長が声を揃えて言ってきたら。

そう考えると、基本給の給与テーブルを変えることも難しいのです。

不景気な日本では、
「自分は損をしたくない」
という気持ちがどんどん強くなります。

そのため、ネガティブなスパイラルがどんどんと加速していくのです。

私自身の昇給額

一般的には、この「昇給額5000円」が基準になると考えられますが、私自身は何度も転職を繰り返しています。

そのため、毎年少しずつ昇給するという経験はあまりありません。

どちらかというと、転職を繰り返す中で、スキルや経験を買われてある程度の給料を保証されたり、
「前職から○万円増やすから来てくれ」
という内容が多かったですね。

結果として、社会人12年現在で、サラリーマンとしては500万円ほど。

初任給が、月18万円だったので、3ヶ月分のボーナスを考慮して270万円。

230万円の昇給と同じ位のペースです。

1年で平均月収1.6万円ほどの昇給をしていた計算になります。

平均を知っていると、大分高い様に感じますね。

ただ、会社によってかなり異なる部分があります。

ウチは家賃補助が無いですが、家賃の半額を会社が負担してくれるだけでも、一人暮らしでも3万円相当、年間40万円近い金額が会社からもらえている計算になります。

これらを入れると、計算は人によって大分変わってきます。

因みに、先程少し触れましたが、私は現在管理職手当をもらっています。

その金額は、月の収入の大体4分の1です。

そうなると、もしも管理職でなかった場合には、年収375万円。

先程同様に新卒から計算すると、平均の昇給額は6900円ほどです。

大分平均に近付きましたね。

結果的に私は転職活動が成功しているため、このような結果になりましたが、もしも最初の会社で働き続けていたら、どうなっていたか・・・。

昇給額を上げる方法

では、具体的に昇給額を上げたい場合は、どうすれば良いのでしょうか。

会社のルールを知る

まずは、会社のルールを知ることです。

このルールを知っているか否かで、昇給額は大きく変わります。

スポーツでも、ルールを知らずにやるのと、採点方法やファールを知ることで、戦略的にこなすことが可能です。

例えば、資格試験に対する補助。

これが、一括でもらえる企業と、毎月の給料に上乗せされる会社があります。

毎月の給料に上乗せされる場合には、長くもらい続けるという観点では、出来るだけ早い段階で取得するべきです。

一方で、一括の場合にはまとめて多くの資格を取ってしまうと、その年の税金が一気に上がります。

累進課税から見ても、資格取得のタイミングは考えるべきと言えます。

他にも、TOEICが昇格の基準になっている企業もあれば、特定の資格が無いと管理職になれない企業もあります。

こういったルールを把握した上で、戦略的に昇給することで、昇給額を上げることが出来るのです。

転職

次に、転職です。

これは、私自身が経験してきたからこそ感じますが、転職は年収アップに大きく貢献してくれます。

多くの企業では、人不足です。

更に、採用コストをかけて面接などをしているわけですから、あなたを必要としてくれている会社なら
「前の会社より条件を良くするから来て欲しい」
と考える企業は多いです。

もちろん、それなりに面接が上手かったり、過去の実績やスキルは必要です。

ですが、本来のスピードよりも早く昇給する可能性が上がります。

管理職になる

最近の若い人は、
「責任が重くなるから、管理職はなりたくない」
と考える人が多いです。

しかし、管理職になれば、簡単に給料は上がります。

会社によるかも知れませんが、管理職手当は大きいです。

私の場合は、管理職手当が給料の4分の1に当たるわけですから。

通常の昇給ではありえない金額です。

また、前述の転職と併せると、
「管理職手当などを事前に把握しておく」
という事も重要です。

どのルールでなら自分は結果を出しやすいのか。

これを常に考えるのが良いでしょう。

因みに、私が以前いた会社では、給料を上げるために、1人の部署を作って管理職に充てるなど、社員のための制度がありました。

なので、実際にどのような社内環境かを転職時に聞くのが効果的です。

手当などの福利厚生を狙う

次に、給料そのものに頼るのではなく、福利厚生を利用する方法です。

扶養がいれば、税金を減らすことも出来ますし、結婚や出産で祝い金や給料が上がる会社は多いです。

というのも、本来給料というのは、
「この程度の年齢・属性なら、このくらいの生活費が必要だ」
という前提で決められています。

そのため、奥さんや子供が居るだけで、能力が全く同じでも給料が上がるケースが有るのです。

結果を示しやすい部署に移動する

多くの企業で、年功序列が残っている一方で
「実力や結果を考慮した給与体系」
も意識されつつあります。

例えば、給与テーブルに対して、
悪い:-1ポイント
普通:+2ポイント
良い:+4ポイント

などのように、ポイント制で給与が変化するような場合です。

この場合、結果を出すなど、上司からの評価がそのまま給与査定に影響することになります。

そうなると、昇給をしやすいのは
「結果が見えやすい部署」
です。

加えて、自分の能力が活かせる部署であれば、最適ですね。

例えば、コミュニケーション能力があって、製品開発に従事してきたなら、営業に異動すれば、
「商品知識を多く持った営業」
のように、有利な働き方が可能です。

システム開発部で働いていた人が、人事部へ行って、業務を全てシステム化するのも良いです。

この様に、自分の仕事の結果を「査定」という形で評価しやすい部署へ移ると、昇給がし易いです。

上司からの評価を高めるためのコミュニケーションを取る

次に、上司からの評価を高めるために、コミュニケーションを取ることです。

多くの場合、給与の査定は上司からの情報が大きいです。

最近は、360度評価などのように、多くの人からの評価を採用している企業もありますが、それでも
「上司から見た自分」
が最も重要であると考えています。

そうなると、意識的に上司とコミュニケーションを取るだけでも、査定は上がりやすいです。

極論ですが、上司に気に入られて、可愛がられているのに低評価を付けられる可能性は低いです。

よほど仕事が出来なかったり、態度が悪い場合じゃないと、悪い評価にならないでしょう。

なので、昇給のことを考えると、上司とのコミュニケーションを積極的に取ることが非常に重要です。

(追記)給料交渉はして良いのか?

この記事を最初に書いたタイミングから、大体1年半ほどが経ちました。

その間、色々あって年収が80万円ほど上がりました。

月に換算すると大体7万円弱。

かなりの昇給額ですよね。

この昇給額を達成したのは、「給料交渉」です。

これは、私自身が会社に評価されていることや、同じ役職の中では給料が低めという話を役員の方に聞いたので、飲み会の時にゴリ押しした結果です。笑

実際、会社の中では重要なポジションにいる自覚はありますし、
「辞められたら困る」
という認識をされているからこそ、給料交渉がスムーズにできました。

反対に言えば、会社としてはある程度評価しているにも関わらず、交渉してこない限り昇給をする気がない・・・とも取れますよね。笑

正直、日本の企業はこんな感じで
「言ってこなければ給料を上げる額は最小限にしておこう」
と考えるところが多いんじゃないかと思います。

一度上げてしまったら下げられないですしね。

なので、人によっては給料交渉が昇給をする上で重要になるでしょう。

このときに重要なのは
「昇給してください。」
とストレートに言うだけではなく(私はストレートに言いましたが)
「昇給/昇進するにはどのようなスキル/能力が必要か」
を聞いてみることです。

この聞き方なら、角が立たないですし、セルフイメージが低い人でも気軽に聞けます。

まとめ

今回は、昇給額について触れてきました。

幸いにも、私自身は世間一般的な「5000円」という基準を上回る結果を出せていますが、私の会社でも
「この人は、社内規定や会社のルールを理解していないから昇給額が低いな」
と思うことは多々あります。

また、同じ能力でも、従事する仕事が違えば、結果なんて簡単に出るのに・・・と思うこともあります。

そのため、是非今の自分の働き方というものを、再度見直してみてはいかがでしょうか。

このサイトでは、WEBライターを始め副業で稼ぐ方法も説明しています。

「今の会社では昇給は見込めない。でも転職は怖い」
という人は、是非副業で収入を増やして、余裕を持って転職活動も視野に入れてみてください。

ABOUT ME
WEBライターこはく
WEBライターとして10年以上に渡って活動。 副業としての最高月収は40万円/月(執筆のみの収益) 『難しい話をわかりやすく』 をモットーに、毎月数十万字の執筆を行う。 twitter:Twitterアカウントへ